性別 男性
イニシャル Y.M.さん
引きこもりになった時の年齢 24歳
引きこもりを脱した時の年齢 33歳
引きこもりしていた期間 9年

私は24歳の頃から、途中半年ほどの社会復帰期はありましたが、33歳になるまでのほぼ9年間、自宅へひきこもっていました。

統合失調症等の精神疾患が原因で二次的にひきこもる方もいらっしゃるようですが、私にはそうした疾患はありません。

とにかく人と接するのが億劫で、他人とはもちろん家族ともまったく会話をせず、自室に鍵をかえて閉じこもり、皆が寝静まった夜にこそこそと起きるような生活を送っていました。

自分は何をやってもダメだ…低い自己肯定感

私は高校生の頃、いわゆる不登校でした。中学生のころは成績も良く、活発で明るい少年でした。ところが高校生になると、うまく周りと関われない自分に気づきました。無理に明るく振舞おうとしたり、わざとおちゃらけたりしてみても疲れるだけです。

なんとか卒業できる程度には出席していましたが、本当は学校を辞めてどこかに行ってしまいたい気持ちでいっぱいでした。進学校でしたから、同級生はほとんど大学に進学します。

進学しない人も地元の市役所等、安定した仕事に就く人がほとんどでした。私はこんな感じでしたから、大学へは進学できず、予備校に通うことになりました。結局その予備校も辞めてしまい、夢も希望もなく、自分はこのままどうなってしまうんだろうという不安に押しつぶされそうな時期を過ごしました。

そんな自分を肯定することなど到底できるはずがなく、「どうせ自分なんて」と無意識のうちに思うようになっていきました。

何も面白くない。死にたい

予備校を辞めた私は仕事をし始めます。アルバイト、正職員、派遣等、色々な職場を転々としていました。

恋人ができた時期もありましたし、友だちらしき人もいました。しかし、何をやっても全然楽しくないのです。自分でもよく分からないのですが、おそらく「こんな自分が幸せになれるはずがない」とどこかで思っていたからだと思います。

いつしか「死にたい」と思うようになり、首を吊って、その苦しさと怖さにそれもあきらめ、死ぬことさえ自分はできないんだと思うと、本当にみじめな気持ちでした。

ひきこもりからの脱出に必要なのは、一歩踏み出す勇気だけ

今はもう思い出したくもない過去ですが、それから9年もの間ひきこもりました。

寝て、インターネットをして、食べて、排せつをしてまた寝る。両親を本当に苦しませてしまったと思います。脱出しようと思ったのは、何度目かの自殺を試みて、やっぱり死ねないと思った時でした。

死ねないなら生きよう。生きるなら外に出よう。単純なことですが、ここに至るまでずいぶん長い時間をかけてしまいました。後は思い切って、外に出てみました。

最初は本当に恐ろしかったですが、一回出てしまえばなんてことはありません。

ダメな自分を受け入れる

今は幸せを感じています。正職員として働き、少ないですが友人と呼べる人もいます。経済的にも精神的にもとても安定しています。

ひきこもり時代を思い出すことはあまり気持ちの良いものではありませんが、あの時があったからこその自分という風に、前向きに考えることができるまでになりました。今ひきこもりで苦しんでいる方に伝えたいことは、自分自身を受け入れてあげてください、ということです。

どんなにダメでも、それは今の社会がそうやって人に価値をつけてしまうからです。本来、人には良いも悪いもありません。時間がかかることですが、きっとできます。

まずは一歩外に出てみることです。