子どもを持つ親にとって、「すくすくと健康的に育って欲しい」という願いは至極当然のものです。そんな親にとって一番心配なのは、「何か大きな問題に突き当たってしまったらどうしよう」ということです。

中でも、近年増加傾向にある「引きこもり」の状態は、長期にわたって社会的な活動が困難になってしまう深刻なものです。「我が子が引きこもりになってしまったら」と不安に思う親も少なからずいます。

「引きこもり」は、家庭の、とりわけ親の状態に左右されるケースが多くあります。そこで、子どもが「引きこもり」の状態に陥りやすい家庭の特徴や、「引きこもり」の状態を予防・脱出するために親ができることについて解説します。

両親の性格が影響する?「引きこもり」の子どもの親の特徴!

子どもが「引きこもり」の状態を引き起こす原因の1つとして、両親の性格が挙げられます。

真面目すぎる母親が「引きこもり」の原因に!

母親が真面目であればあるほどに、子どもは「引きこもり」の状態に陥る傾向にあります。「周囲の人に迷惑をかけてはいけない」「しっかりとした道を歩んで堅実な将来を築きあげるべきだ」というような、「~べき思考」にとらわれてしまう母親は、支配的になりやすい部分があります。

母親が支配的になると子どもは「引きこもり」になりやすい!

その支配が子どもにとってはプレッシャーあるいはストレスになり、母親の思う通りにできないことで自分を責めがちになってしまい、自己否定感と人間関係を築くこと、将来への不安といった要素から自分の殻へと閉じこもりやすくなり、結果的に「引きこもり」という状態になりやすくなります。

仕事ばかりの父親が「引きこもり」を作りやすくなる!

母親だけでなく、父親もまた「引きこもり」の原因になりやすいと言えます。特に、外で働いている父親は母親と違い、子どもとの接触が少なくなり、子どもを一側面でしか見ることができないということが起こりやすくなりがちです。

よって、子どもの一部分、主に悪いと思われる部分のみをピックアップし、区暑的に支配してしまいやすくなります。そのようなことが起こると、子どもは萎縮してしまい、ストレスを感じる、あるいは自己否定感に苛まれてしまい、「引きこもり」という状態を引き起こしやすくなってしまいます。

夫婦間の仲も問題になる?思春期の子どもがいる家庭は注意!

感情的になって夫婦間の衝突が多い家庭や、コミュニケーションがとれず険悪な仲になってしまう夫婦がいる家庭も、子どもの「引きこもり」を引き起こしやすい傾向にあります。

特に思春期は、感情が過敏になりがちな時期です。子どもは夫婦の仲を敏感に察知し、無意識に精神のバランスを崩してしまうことがありますので、特に注意が必要です。

「引きこもり」をさせないためには?家族間のコミュニケーションが重要!

「引きこもり」には、コミュニケーションが深く関わっています。具体的にどのように関わっているかは下記の通りです。

仕事や周囲の目ばかりを気にしているとコミュニケーションがとれなくなる!

仕事ばかりになり家族のことを二の次にしてしまったり、周囲の目ばかりを気にして本来の子どもの姿を見られない親がいたりする家庭は、コミュニケーションが不足しがちになってしまいます。

コミュニケーション不足は人間関係の不安を助長する!

コミュニケーションが不足してしまうと、子どもの「人間関係に対する不安」を助長してしまう結果となってしまいます。よって、家族間によるコミュニケーションを活発にすることが「引きこもり」の対策や解決につながると言えます。

「干渉」と「コミュニケーション」の違いは?「焦り」「苛立ち」に注意!

つい焦ったり苛立ったりすると、「コミュニケーションをとらなければ!」と考えてしまう親がいますが、それにも実は落とし穴があります。具体的に解説すると、下記のようになります。

「干渉」は「コミュニケーション」とは違う!

「子どもが社会に出られなくなったら…」「子どもの将来が不安…」という気持ちは、親になれば少なからず生じるものです。その気持ちから、つい子どもに干渉しすぎてしまう、という親がいますが、それは子どもとのコミュニケーションであるとは到底言えません。

なぜならば、干渉は焦りや苛立ちから発生するものだからです。その焦りは苛立ちは、時として子どもにとっては高圧的に感じる態度を作り上げることにつながります。そのことでますます子どもを追い詰めてしまうため、「引きこもり」の予防や脱出に「干渉のしすぎ」は御法度と言えます。

「不干渉」も引きこもりの原因になる!

「干渉のしすぎ」=「過干渉」も「引きこもり」を助長させますが、反対に「干渉しすぎないこと」=「不干渉」もまた、「引きこもり」を作りやすい原因となります。子どもが世間のことを何も知らないままに育ってしまうと、年齢を重ねても適切な人間関係を築きあげることができなくなってしまい、結果として人間関係に対する自信を喪失してしまい、「引きこもり」になってしまう、というケースもありえるからです。

「引きこもり」を予防・脱出するには?「コミュニケーション」が重要!

以上のことを踏まえ、「コミュニケーション」とはどのようなものなのかを解説します。

「引きこもり」の予防・脱出には、適切なコミュニケーションが必要!

子どもと親の「適切なコミュニケーション」が「引きこもり」の予防および脱出には非常に重要であることがわかります。適切なコミュニケーションとは、下記のようなものになります。

    <子どもとの適切なコミュニケーション>

  • 子どもの価値観を尊重する
  • 親の主張を一方的に押し付けない
  • 模範を示す
  • 子どもの話を聞く

大切なのは、子どもの価値観を理解することです。子どもと言えど一個人であり、子どもには子どもなりの価値観が存在しています。子どもの主張をしっかりと聞いてやり、その上で「世間とどう折り合いをつけるか」ということをじっくりと話合うことが大切です。

そのためには、親の価値観を一方的に押し付けるのではなく、子どもにして欲しくないことは自らがしないと言うように、子どもに対して模範を示すことが非常に重要になります。

子どもを「引きこもり」にしないためには?「ストレス」は厳禁!

子どもが「引きこもり」の状態に陥りやすい家庭の特徴および、「引きこもり」の状態を予防・脱出するために親ができることについて解説しました。

子どもを「引きこもり」にしやすい家庭は、簡潔に言ってしまうと「親が真面目すぎる」家庭であると言えます。親が真面目であるからこそ、焦りや不安、苛立ちが生じ、それを子どもに押し付けることで、子どもが自己否定感にとらわれたり、ストレスを感じたりしてしまい、「引きこもり」になりやすくなってしまうということが起きてしまいます。

大切なのは「適切なコミュニケーションをとる」ということです。過干渉にも不干渉にもなりすぎず、子どもの価値観を許容した上で、世間の価値観についても子どもに自らの姿勢をもって教えることが、親が子どもに対してできる「引きこもり」の予防および脱出方法と言っても過言ではありません。

子どもとの良いコミュニケーションがとれていれば、「引きこもり」は高い確率で予防または解決できる可能性があります。