「引きこもり」は、一般的には「6ヶ月間にわたり、自室もしくは自宅に閉じこもり、社会的な営みを行えない人」のことを指します。そんな「引きこもり」のきっかけは、近年多様化を見せています。

以前は「就労経験が全くない」というイメージが強い「引きこもり」でしたが、近年はむしろ「就労経験がある」ことによって「引きこもり」になってしまった、というケースが増加しています。つまり、「引きこもり」になるパターンは、時代とともに変化しているということです。

そこで、近年多様化してきている「引きこもり」のきっかけを中心に、その背景や脱出方法についても迫っていきます。

「引きこもり」のきっかけは色々?多くは「人間関係」にある!

「引きこもり」のきっかけの多くは「人間関係」です。具体的にどのように関わってくるのかを解説します。

「引きこもり」のきっかけが多様化!

「引きこもり」と言えば、以前は「就労経験がない人」という印象が強いものでしたが、近年は「就労経験があるからこそ引きこもりになってしまった」という人が増えています。

そのことから、「引きこもり」に至るまでの背景が、徐々に変化してきていることが伺えます。現在の「引きこもり」は、色々なきっかけで発生する、言ってしまえば「誰でもなる可能性があるもの」であると言えます。

「引きこもり」の理由の多くは「人間関係!」

平成22年7月に内閣府政策統括官(共生社会政策担当)が発表した「若者の意識に関する調査(引きこもりに関する実態調査)の報告書によると、「引きこもりになったきっかけ」の問いに対しては、以下のようなものが挙げられています。

    <「引きこもりになったきっかけ」一覧>

  • 職場になじめなかった
  • 病気
  • 就職活動がうまくいかなかった
  • 不登校(小学校・中学校・高校)
  • 人間関係がうまくいかなかった
  • 大学になじめなかった
  • 受験に失敗した(高校・大学)
  • その他

この結果を見るに、「きっかけ」自体は様々なものがありますが、根本的には「人間関係の構築の不具合」が見られます。「職場になじめない」「人間関係がうまくいかない」「大学になじめない」といったことで人間関係を築き上げることに不安や恐怖を抱くようになることから、「引きこもり」という状態を選択してしまったことがわかります。

なぜ「人間関係」が上手くいかないのか?「性格」と「自信」にある!

「引きこもり」の人間関係が上手く築けない理由は、主に2つ挙げられます

「引きこもり」の人は内向的な人が多い!

「引きこもり」の状態に陥ってしまった人は、内向的な性格である傾向が強いです。自分をさらけだすことに苦手意識を抱いてしまうことから、人間関係の構築がうまくいかないというパターンが形成されます。

「引きこもり」の人は「自信」がない!

「引きこもり」の人の多くは、自分自身に対して「自信」を持つことができない人が多くいます。これは「成功経験」が少ないことによるものであると言えます。「成功経験」を積まないことには、人は「自信」を抱くことができません。

自分自身に「自信」がなければ、自分の意見を言うことに対しても躊躇いが生じ、人の意見を受け止めることも難しくなります。よって、人間関係が上手く構築しづらいという結果を生み出してしまうことになります。

「引きこもり」の人はどう感じる?「対人関係」について!

実際に、平成22年7月発表の内閣府政策統括官(共生社会政策担当)発表している「若者の意識に関する調査(引きこもりに関する実態調査)報告書」でも、「引きこもり」の人が対人関係を不得手としていることが読み取れます。

「ほとんど自宅あるいは自室から出ることがない」という「引きこもり」の人と、「趣味や興味のあることがある場合のみ自室もしくは自宅から出ることがある」という「引きこもり親和群」の人のほとんどが、「初対面の人とすぐ会話できる自信がない」「自分の感情を表に出すことが苦手だ」と回答していることから、そのことが伺えます。

「引きこもり」のきっかけは?鍵は「働き出してから」にある!

「引きこもり」のきっかけはどこにあるのか、年齢と背景について解説します。

「引きこもり」を選んだ年齢は?

「引きこもり」のきっかけとなった出来事があったきっかけがは、「15~19歳」が25.4%、20~24歳が22.0%、25~29歳が16.9%となっています。

「引きこもり」のきっかけは「社会進出」にある!

「引きこもり」のきっかけは若年層にあると思われがちですが、平均すると「引きこもり」のきっかけになった年齢は26.69歳となり、大学をストレートで卒業していると仮定すると「社会に出てから4年程度」になります。

このことから、就労したことによりなにかしらの出来事があり、壁に当たったことによって「引きこもり」となってしまった背景が伺えます。

「引きこもり」を脱出するには?「不安感」を取り除くことが重要!

「引きこもり」を脱出するには、どのようなことをすれば良いのか解説します。

「引きこもり」を脱出するには?

「引きこもり」の脱出にも、もちろん「きっかけ」が必要です。では、そのきっかけをどのように作れば良いかと言うと、「ハードルの低いものから徐々に挑戦し、それにより不安感を消すこと」が近道であると言えます。

なぜ不安感を消すことが近道なの?

「不安感」を消すことは、「自信を取り戻す」ことにつながります。「不安感」を消すために行動することは、「経験」を積むこととイコールです。人は「経験」、特に「達成経験」を積むことで「自信」をつけられるようにできています。よって、「不安感」を消すことは「引きこもり」の脱出に必要不可欠なことであると言えます。

「引きこもり」のきっかけと脱出方法は?「自信」がポイント!

「引きこもり」を引き起こすきっかけと、脱出方法について解説しました。「引きこもり」は内向的で自分自身を表現することが苦手な人が引き起こる傾向が強く、その背景には「人間関係に対する自信の喪失」が大きいことがわかりました。

特に「就労経験」は、近年「引きこもり」のトリガーになりやすいというデータがあります。「就労」、つまり「社会進出」をすることにより人間関係を構築する必要性が高まり、その際になんらかの壁が生じてしまい、それを上手く乗り越えられないことにより「引きこもり」という状態に陥ってしまうことが多いです。

その「引きこもり」を脱出する鍵は、「人間関係」に対する「自信」を少しでも良いから持つことにあります。「人間関係」に対する不安を徐々に解消していくことで、「引きこもり」の脱出を図ることができます。